ヤマカガシの飼育は事実上無理ですが、“似ている子”なら飼うことができます
2016/12/20
ヤマカガシを飼育したくなる気持ちはとても分かります。水辺でよく遭いますし、綺麗な個体も多いですから。
でも、大人しいですがヤマカガシは毒蛇です。動物愛護法で飼育が規制されています。
爬虫類の飼育者として、法律は絶対に守らないといけません。
ということで、ヤマカガシを飼育したい欲求を満たすために、この記事では“個人が日本で飼育できるヤマカガシに似ているヘビ”を紹介します。
まず、ヤマカガシに似ているということで、くろいあまがえるが思い浮かんだヘビは、ちょっと派手ですが“アカマタ”です。
奄美諸島や沖縄諸島に分布するヘビで、全長170センチほどになります。
ただし、このヘビ、気性が荒い個体が多いのでハンドリングは難しいです。
餌はトカゲ、カエル、小型のネズミ類などを食べます。小型のヘビも食べますので、多頭買いはできません。
入手はほぼWC個体になると思いますので寄生虫などの問題もありますし。
次に思い付いたのが“ガラスヒバァ”です。
奄美諸島や沖縄諸島に分布するヘビで、全長110センチほどになります。
こちらは魚食性やカエルを食性が強いみたいですが、慣らせば冷凍したカエル(もちろん解凍必須です!)やピンクマウスも食べるようです。
ヤマカガシと同様に後牙類の弱毒を持つヘビですので、過去に実害は無いとはいえ、取扱いには注意して下さい。
入手はほぼWC個体になると思いますので寄生虫などの問題もあります。
最後に紹介したいのが“トウブガータースネーク”と“チェッカーガータースネーク”です。
黄色っぽい個体がイメージに近いかなと思いますし、鱗が青っぽい個体もいるので、その妖しい雰囲気も魅力的かと思います。
CB個体流通する、全長70センチになるヘビです。
魚食性の強いヘビですが、ピンクマウスやカエルなどに餌を切り替えることができます。
噂によるとカメの餌(レ○トミン)で飼育している猛者もいるみたいです。
以上が、ヤマカガシに代わる日本で飼育できるヘビです。
“ガラスヒバァ”なんて、後牙類を持ちますし、ほぼヤマカガシと同じじゃないかな? と個人的には思ってしまうのですが……“ガラスヒバァ”の飼育はOKで“ヤマカガシ”がNGなのは、やっぱり毒の強さや死亡事故の有無なのでしょうか。(あまり突っ込むと“規制というヤブヘビ”になりそうですが)
最後に。
現在、爬虫類の飼育が市民権を得つつある状況ですが、まだ一般の方には「ヘビを飼っている」というと驚かれるのが現状です。
可愛いヘビのためにも、飼育している爬虫類は決して逃がさないようにして下さい。
特定動物のヤマカガシが飼えないのは仕方が無いにしても、魅力的な他の種類のヘビが飼育できなくなる日が来てしまうのは残念ですから。