はぶ酒

ハブの飼育を考えているあなた。こんな魅力的なヘビを知っていますか?

爬虫類の飼育が好きな方は、ハブというヘビを知っているかと思います。

そう、沖縄や奄美大島などに生息する猫っぽい目をした、噛まれると恐ろしいことになる、あのハブです。こんなふうにハブ酒にしたりもしますよね。

はぶ酒ここでは、いわゆるホンハブとも言われる、2メートルくらいに成長するハブについて飼育情報を書いていこうと思います。

――って、ちょっと待って下さい!

個人でハブを飼育するのは、日本では“事実上、ほぼ無理”と言うのが現状です。

日本の毒蛇を飼うには、動物愛護法で「都道府県の知事や政令指定都市の市長に申請しないといけない」と決まっているのですが、個人では飼育許可が下りることは無いですし、万が一逃げ出した時の事を考えると……手を出しちゃいけないのが分かりますよね?

ということで、この記事ではハブの飼育は動物園にお任せすることにして、個人が“日本で飼育できるハブに似ているヘビ”を3種類紹介したいと思います。

はぶ注意

まず、ハブに似ているということで、管理人が思い浮かんだヘビは“ガーデンツリーボア(アマゾンツリーボア)”の茶色~緑色系個体。中米コスタリカ~南米ブラジルといったアマゾン川流域に分布する樹上性のヘビで、全長150センチほどになります。個体によって赤や黄色に近い色を持つものもいます。

2番目に思い付いたのは“セントラルパイソン”の茶色個体。オーストラリアの乾燥した場所に棲むヘビで、全長200センチほどになります。オーストラリアは野生動物の保護に厳しいのでCB個体(Captive Bredの略。人が飼育下で繁殖させた個体のこと)が流通しています。カーペットパイソンの亜種とも言われています。

3番目に思い付いたのが、さっきちょこっと出た“カーペットパイソン”なのですが、“ジャガーシブリング”と呼ばれている個体が美味しいかなと思いました。

カーペットパイソンは元々オーストラリアに棲むヘビですので、こちらもブリーダーさんが殖やしたCB個体が流通しています。全長200センチほどになります。

なお、「“ジャガー”とか“シブリング”とは何ぞや?」という少しややこしい話もあるのですが、ここでは触れないことにします。カーペットパイソンの模様や色には、様々なバリエーションがあることを押さえて頂ければ幸いです。

以上、管理人がおすすめしたい“ハブの代わりに飼育できるヘビ”でしたが――まずは、WEB検索で画像を見てみて下さい。色々な模様の個体が出てきますし、飼育情報もまとめられています。

ハブを飼育したいという方なら、きっと実物を見たくなること間違いなしです。

まむし

ニホンマムシの飼育について~マムシ酒を作るために生かしておくのは法律違反?~

爬虫類飼育をしている人なら、ニホンマムシの飼育をしてみたいと考えたことはありませんか?
ハブとかヤマカガシでもOKです。この子達は危険なので、いわゆる動物愛護法で“特定動物”というものに指定されています。

この特定動物を飼育しようとした場合、都道府県知事(政令指定都市では市長)の許可と個体識別のためのマイクロチップの埋め込み等が必要になってきます。

飼育設備も、逃げ出さないように鍵を設置したり、飼育個体に破壊されないような強度を持っていないとダメ(当たり前ですが)だったり、大きくなっても飼いきれる設備じゃないといけなかったりするなど、それなりの制限が課せられています。

そこで、タイトル「マムシ酒を作るために生かしておくのは法律違反?」の件ですが――ずばり、どちらだと思いますか?

まむし

特定動物に指定されているニホンマムシを生かして手元に置いておくのです。

でも、マムシ酒にするのですから1週間程は絶食させてお腹の中の物を出させる期間が必要です。その後、急いでお酒(焼酎)に漬けたとしてもビンの中で1ヶ月程生きていられるという話も聞きます。

結論は出ましたか?

答えは――

「“飼育ではなく捕獲なら、法律的にはOK”です。ただし、慣習というものがあり、都道府県の判断によりNGになることもありますので、詳しくは最寄りの保健所か生活衛生課(***市の場合)に相談して下さい」

――とのことでした。

……。

「グレーゾーン」って叫んじゃいけません。“飼育”ではなく“捕獲”なのです!

日本語が難しいだけです。多分、きっと、そうなのです。

藪をつついたら“規制という名前のヘビ”が出てきますので、突っ込んじゃダメです!!

さて、深呼吸をして気分を入れ替えてから、続きを書いていこうと思います。

現実的には、マムシ酒を作る時には、一度近くの保健所に相談してみた方が良いようです。でも、捕獲中のニホンマムシが逃げ出して他人に迷惑をかけたらどうなるか……

それを考えると、家の周辺に普通にニホンマムシがいる場合を除いて、マムシ酒には手を出さない方が良さそうです。

マムシに注意

住宅地や街中でマムシ酒を造ろうなんて、間違ってもしちゃダメですよ?

ちなみにですが、動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)の罰則ってご存知ですか? 個人で勝手にニホンマムシを飼育したり、不正な手段で飼育許可をとったり、許可が下りた飼育設備以外で特定動物を飼育したりした場合です。
少しだけだから良いだろう、1匹だけだから、どうしても飼いたいetc……その結果は、“個人の場合は6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金、法人の場合は5,000万円以下の罰金”になります。
結構、重たい罪ですよね? 数が多いなどの飼育状況によっては、執行猶予が付かずに実刑判決を受ける可能性も高いみたいです。何よりも、新聞などで大きく報道されます。

最近は、爬虫類飼育が市民権を少しずつ得てきた時代とも言えますが、それでも一般の方の爬虫類飼育への視線は冷たいモノが正直多いです。それが良いか悪いかは別として、一般の方に迷惑や恐怖を与えないのが爬虫類飼育者の義務だと、管理人は思います。

むやみに他人に恐怖や誤解を与えないためにも、ニホンマムシの飼育――もとい捕獲とお酒作りは、経験者の立会のもと、自然豊かな田舎でやりましょう♪

すっぽん

スッポンの飼育がしたい場合、まずは釣りをして「親サイズ」を把握しましょう♪

スッポン飼育をしてみたいと思うきっかけは、人それぞれあると思います。

すっぽん ですが、爬虫類飼育の初心者に、スッポンはあまりおすすめできない生物です。甲羅の大きさが10センチ程度の子ガメならとても可愛いのですが、30センチやそれ以上の親スッポンになると噛みつく力が半端無いですので。

少なくともカメの飼育に慣れている人じゃないと、かなり危険と言えます。下手すると指が飛ぶ“日本版カミツキガメ”とも言えるモンスター、それがスッポンの真の姿です。

――などと脅してみましたが、それでも飼育してみたいと思うのが人間の性です。

事実、スッポンをペットとして飼育している人は無数にいます。食用に養殖されているスッポンの数は何十万匹になるでしょうか? ペットショップ等でも、しばしば養殖されたスッポンの子ガメが売られているのを見かけます。

例えば、“管理人”は今日の午前中、地元のショップでスッポンの子ガメが980円にて売られているのを見かけました。

WEB上でも、飼育ブログなどを覗くと、愛らしい姿のスッポン写真を見ることができます。

家族に向かって「指が飛んでも、スッポンの飼育がしたい!!」と叫べるあなたは、我が道を突き進んでみて下さい。(多分“管理人”と同類です)

そんなあなたに、ぜひ試して頂きたい経験があります。それは「本格的な飼育を始める前に、親サイズのスッポンを手に持ってみる」という経験です。

念のため“軍手or革手袋を付けること”を忘れないように気を付けて、次の行動を試してみることをおすすめします。(ビニール手袋は×です。指の肉ごと喰い破れらます)

まずは、スッポンが棲んでいると思われる河川に当たりを付けます。

例えば、管理人のフィールド観察では、鹿児島市内では市街地を含めて大抵の河川の中流~下流域にスッポンは生息しています。また、東京都でも多摩川下流域でしばしば遭遇した経験があります。

次に、魚の切り身(現地調達も可)やイカの切り身を餌にして、投げ釣り(ぶっこみ釣り)をします。針はウナギ針のようなフトコロが浅いモノを使用した方が外しやすいです。

そして、ちょっとしたコツなのですが“針を噛みちぎられないように、ハリスにワイヤーを使う”のをおすすめします。ワイヤーはあまり長くなくて大丈夫です。20~30センチもあれば十分です。

そして、ひたすら待ちます。

外道としてウナギやナマズ、ミシシッピアカミミガメなどが釣れることがありますが――持ち帰るなり、リリースするなり対処しましょう。スッポンがいる場所なら、曇りの日や小雨上がりで軽く濁った日、そして夕方に良く釣れます。

それで釣れなくても、めげないで下さい。

川の下流で釣りをしていたら、散歩中の人が声をかけてくることがあると思います。「スッポンを釣りたいんです」と言えば、目撃情報やポイント情報をくれることがありますので、ぜひ複数の河川で試してみて下さい。

そして、念願のスッポンが針に掛ったら。針を外す前に、とりあえず大きめのクーラーボックスに入れて、噛まれないように気を付けながら針を外しましょう。

すっぽん

……できましたか?

怖いですよね? 無理っぽいですよね? かなり動きが早いですよね?

大抵の人は、針を外すのにビビって、糸を切ってリリースすることになるかと思います。

スッポンの口に針が残ることが是か非かという問題はありますが――指を噛まれる危険性を考えたら、無理はしない方が良いと思います。(なお、外すのなら「甲羅を足で踏んで、ハリスをぐーっと優しく引っ張って、スッポンが首を動かせない状態にしてからラジオペンチで外す」のがポイントです。ミシシッピアカミミガメも噛まれたら怪我をしますので、同様に外します。針を外した直後に噛まれないように、気を付けて実行して下さい)

……え? “管理人は、過去に釣れたスッポンをどうしたのか”ですって?

ハリスをわざと20センチ残して持って帰ってから、1週間だけ飼育しつつ“泥抜き”をして、その後で鍋にしますけれど……スッポン、意外と美味しいですよ?(あえてハリスを長く残しておくことで、捌く時に首を伸ばせるので楽です)

スッポンに針を残してリリースするのが許せない人は、“責任を持って食べる”ところまで実行するのをおすすめします。針を外すよりも、冷凍庫に30分入れて仮死状態にした上で、捌く方が簡単ですから。泥抜きしている期間は飼育の雰囲気も楽しめますし…。

~余談~
ペットショップに“スッポンモドキ”というカメがいることを最後にお伝えします。
これは、長寿かつ最終的にかなり大きくなるカメなので、スッポンの飼育がしたくても、手を出さない方が賢明です。150センチ以上の水槽を用意できる方向けの種類ですから。

やまがかし

ヤマカガシの飼育は事実上無理ですが、“似ている子”なら飼うことができます

ヤマカガシを飼育したくなる気持ちはとても分かります。水辺でよく遭いますし、綺麗な個体も多いですから。

でも、大人しいですがヤマカガシは毒蛇です。動物愛護法で飼育が規制されています。

爬虫類の飼育者として、法律は絶対に守らないといけません。ということで、ヤマカガシを飼育したい欲求を満たすために、この記事では“個人が日本で飼育できるヤマカガシに似ているヘビ”を紹介します。

やまがかし

まず、ヤマカガシに似ているということで、管理人が思い浮かんだヘビは、ちょっと派手ですが“アカマタ”です。奄美諸島や沖縄諸島に分布するヘビで、全長170センチほどになります。

ただし、このヘビ、気性が荒い個体が多いのでハンドリングは難しいです。餌はトカゲ、カエル、小型のネズミ類などを食べます。小型のヘビも食べますので、多頭買いはできません。入手はほぼWC個体になると思いますので寄生虫などの問題もありますし。

次に思い付いたのが“ガラスヒバァ”です。奄美諸島や沖縄諸島に分布するヘビで、全長110センチほどになります。

こちらは魚食性やカエルを食性が強いみたいですが、慣らせば冷凍したカエル(もちろん解凍必須です!)やピンクマウスも食べるようです。

ヤマカガシと同様に後牙類の弱毒を持つヘビですので、過去に実害は無いとはいえ、取扱いには注意して下さい。入手はほぼWC個体になると思いますので寄生虫などの問題もあります。

最後に紹介したいのが“トウブガータースネーク”と“チェッカーガータースネーク”です。黄色っぽい個体がイメージに近いかなと思いますし、鱗が青っぽい個体もいるので、その妖しい雰囲気も魅力的かと思います。CB個体流通する、全長70センチになるヘビです。

魚食性の強いヘビですが、ピンクマウスやカエルなどに餌を切り替えることができます。噂によるとカメの餌(レ○トミン)で飼育している猛者もいるみたいです。

以上が、ヤマカガシに代わる日本で飼育できるヘビです。

“ガラスヒバァ”なんて、後牙類を持ちますし、ほぼヤマカガシと同じじゃないかな? と個人的には思ってしまうのですが……“ガラスヒバァ”の飼育はOKで“ヤマカガシ”がNGなのは、やっぱり毒の強さや死亡事故の有無なのでしょうか。(あまり突っ込むと“規制というヤブヘビ”になりそうですが)

最後に。現在、爬虫類の飼育が市民権を得つつある状況ですが、まだ一般の方には「ヘビを飼っている」というと驚かれるのが現状です。

可愛いヘビのためにも、飼育している爬虫類は決して逃がさないようにして下さい。特定動物のヤマカガシが飼えないのは仕方が無いにしても、魅力的な他の種類のヘビが飼育できなくなる日が来てしまうのは残念ですから。

ナゴレプ

【番外編】ナゴヤレプタイルズワールド~爬虫類好きなら一度は行ってみたいイベント!

ナゴヤレプタイルズワールド2016が今年も9月に開催されました。

「ナゴヤレプタイルズワールド」は爬虫類や両生類飼育者として一度は行ってみたいイベントです。が、管理人はまだ行ったことがありません。

このイベントは毎年名古屋で行われている日本最大級の爬虫類展示即売会で、色々な種類の生き物を楽しむことができます。

フトアゴヒゲトカゲやヒョウモントカゲモドキといった一般種から、パイソン系のヘビ、タランチュラ、リクガメなども幅広く会場に展示されていました。

ということで――ナゴヤレプタイルズワールド2016に関して、管理人が気になったものベスト3を発表したいと思います。
ナゴレプ

 

第3位は「ワニの手丸ごと1本揚げ」です。

熱帯魚の“ピラルクー丼”も気になったのですが――ワニの手が唐揚げになっているんですよ? ウロコというか、ワニの皮と爪が付いているんですよ? これはもう買うしか無いでしょう!!(ちなみに楽天ショッピングやamazonでも、『クロコダイルつめ2本セット ワニ肉』と検索したら二千円程で同じようなワニのお肉が購入できるみたいです)

第2位は「ヘビの展示即売コーナー」です。

管理人の同居人はヘビが大の苦手なので、同居人と一緒に住むことになってからは、ヘビの飼育許可が下りないのです。――が、展示即売コーナーでは好きなヘビを間近で鑑賞することができます。かなり癒されること間違いなしです。

(なお、同居人の許可は都道府県知事の許可より厳しいです。「別宅に住んで、一生帰って来なくて、家にお金を入れてくれるのなら好きなの飼っても良いよ♪」とのこと。それって何とは言いませんが、事実上“アレ”ですよね?)

第1位は「爬虫類&両生類メーカーさんのコーナー」です。

やっぱり展示会というのは、メーカーさんのブースに行かなきゃ損ですよね。……え? あまり興味無い? まさか、本当に? ……もったいないですよ?

新商品情報とか「こんな商品有ったら良いなと思うのですが」とかいう話を気軽にすることができますし、担当者の方と仲良くなれば、商品開発のお話を聞くことも可能です。ここでの会話がきっかけで、もしかしたら自分が欲しいと思っていた商品が店頭に並ぶ日が来るかもしれません。

そう考えたらドキドキしませんか? 今まで興味無かった方にも、おすすめします♪

そういう訳で終わりに、少しお願いというかルールについて書きたいと思います。

ここ近年、ナゴヤレプタイルズワールドと同じような爬虫類や両生類の展示即売会というイベントは、東京、静岡、名古屋、大阪、福岡など全国的に行われています(運営母体はそれぞれ違います。お問い合わせの際には、ご注意を!)。

また、ブリーダーさんの交流会的な爬虫類展示会などもじわじわと増えています。

爬虫類飼育者にとっては一昔前に比べて恵まれた時代だとも言えますが、それゆえに、一般の方に迷惑をかけないよう、行き帰りで爬虫類を逃がさないよう、これまで以上に注意することが大切だと思います。

日本という南北に細長い土地に棲む爬虫類は、個性的かつ魅力的な種類が多いです。また、今の日本では外国産の魅力的な爬虫類を飼育することが可能です。

あなたもぜひ、飼育者および飼育開始予定者として――周囲の人への配慮を持ちつつ、日々の飼育や採集&観察を楽しみながら、“ナゴヤレプタイルズワールド”のような爬虫類の展示即売イベントも楽しんで――充実した飼育ライフを満喫してみて下さい。

1匹の爬虫類との出会いで、きっと人生が変わりますよ?